6月例会『地域と子どもの関係を考える』

令和元年6月26日、商工会議所ビル13Fにて6月例会『地域と子どもの関係を考える』が開催されました。月に1回開催される例会は、各委員会がYEGの会員に対し、ビジネスや経済をはじめ様々なテーマで企画を催し、企業人としての研鑽や、地域の経済的・文化的な発展を目指しています。

例会事業第1部

例会事業の始まりに、三反園訓鹿児島県知事が入場し、会場が拍手で沸き立ちます。

今回は、『地域と子どもの関係を考える』と題した勉強会を行い、鹿児島県くらし保健福祉部 子育て支援課ご協力のもと、三反園県知事にご登壇いただき「安心して子どもを産み育てられる鹿児島へ」と題した講話をしていただきました。聴衆には森の玉里子ども食堂中洲こども食堂、奄美から森の家くっかる、指宿市よりいぶすきそらまめ食堂の方々や各メディア関係者も参加し、YEGとともに真剣に耳を傾けていました。

 

講話の主な内容は以下の通りです

安心して妊娠・出産・子育てできるように

現在県では、予算総額355億円の過去最大規模の妊娠・出産・子育て支援を行っており。81事業もの取り組みでサポートをしている。

●産科医不足の解消

●離島地域の出産支援

●待機児童解消に向けた保育所等の整備促進

●保育士確保のための人材バンクの設立や保育士を目指す学生への修学資金貸与(県内で働くと返還が免除される)

●大型商業施設などでの妊産婦の健康相談を実施している

●「かごしま子育て支援パスポート」で協賛店によるサービスを受けられる(鹿児島YEGでは多くの人がこの制度を知っていました)

●学校におけるSNSを活用した悩み相談やスクールカウンセラーの派遣を行なっている

●10月から保育所など(幼稚園や保育所、認定こども園、障害児通園施設など)の利用料が無料になる(3〜5歳のすべてと、0〜2歳の住民税非課税世帯の子どもが対象)

など、県民全体が子どもを安心して産み、育てられるよう取り組んでいる。

医療・食・教育で格差のない社会へ

●住民税非課税世帯の乳幼児医療費の窓口負担無料化(あとから返金されるのではなくて窓口で払わなくてもいいようにしてほしいという声が多くあったため実施したとのこと)

●母乳による母子感染を防ぐため粉ミルク代を乳児一人につき年間2万4千円助成している

●子ども食堂への支援として、食堂・企業・行政の連携を高めるため会議やシンポジウムを開催している

●子ども食堂の開設等を支援するための相談窓口設置や開設マニュアルを作成している

●特別支援学校を充実させるため桜丘養護学校の移転整備(高等部新設)や就労支援のコーディネーター配置を行なっている

●医療的ケアが必要な子どもには保育所等に専門職員を配置

●発達障害等の子どもについて正しく対応できるよう幼稚園教諭等に研修を実施している

●生活保護世帯の子どもの大学進学支援として新生活立ち上げ費用(最大30万円)支給

●子どもの学習支援・居場所づくり(学習会などを開催)

登下校時の子どもの安全確保へ

●知事・公安委員会・教育委員会の共同メッセージを送付

●知事・警察本部長・教育長・子どもの見守り活動に取り組んでいる地域団体の長などを交えた子ども安全対策会議の実施

 

 

少子化に関する県民の意識調査では、子育てをしやすくなったと感じる割合はH26年の7.6%から、H30年には20.8%まで改善しているそうですが、まだまだ満足しているわけではない。鹿児島に生まれてよかった、鹿児島に住んでよかった、と思ってもらえるよう全力で取り組んでいく。と力強くおっしゃっていました。

講話の最後には、聴衆の質問にも答えていただき、青年経済人であるYEGがどのような形で子育て支援に携わっていけるのか、県外からのインバウンドやUターンを生み出すにはどのような取り組みが必要なのか。などの質問に、現在県が取り組んでいる観光や福祉、農作物のブランド化などの取り組みの紹介を交え、鹿児島の魅力を高める必要性を語っていただきました。

また、青年経済人であるYEGに対し、何かを実現するためには必死で汗をかかないといけない!一生懸命に取り組めば必ず何かを成し遂げることができる!と激励もいただき、県に対し何かアイデアがあれば一緒に取り組んでいきましょう。とおっしゃっていただき、YEGとしての使命感を再認識しました。

予定にはありませんでしたが、YEG聴衆との記念写真にも快く応じていただきました。多忙な中我々YEGのために貴重な講話を聞かせていただき、心より感謝申し上げます。

例会事業第2部

第2部では鹿児島YEGが8月に開催するイベント『キッズチャレンジフェスタ2019』に関する企画説明と、広報研修委員会が実際に子ども食堂をまわって取材した様子を発表しました。冒頭は当委員会の委員長である下吉広也より、以下の内容について話がありました。

●鹿児島の未来のために、「子どもは地域の宝」という認識を共有したい

●知事の講話により得た知識で、困っている人や相談してきた人にアドバイスをしてあげてほしい

●地域コミュニティを育む存在として、すでに子ども食堂・地域食堂という存在が立ち上がり、活動している

●「貧困」「孤食」というキーワードで子ども食堂を見ないでほしい

●子ども食堂は「地域の交流を育む場」であるという認識をYEG内で共有し、周囲に広げていきたい

 

つづいて、写真スライドを使った子ども食堂訪問の様子を発表。「キッズチャレンジフェスタにご協力いただく子ども食堂(森の玉里こども食堂・ほしがみね☆みんなの食堂・ナポリ通りのこども食堂@ナガヤタワー・祥徳寺こども食堂)へ取材に伺ったメンバーが発表をおこないました。

大石副委員長が愉快なトークを交え、会場のピリッとした雰囲気を和ませました。

事業の最後は広報研修委員会担当副会長の亀元亮宏君の挨拶があり、閉会しました。

懇親会

緊張感のある例会事業が終了し、懇親会が始まりました。今回の懇親会はキャパルボ3階のパーティホールHINATAさんで行いました。

会の途中で来月のおぎおんさぁについて、担当委員会である生駒和裕君と八番神輿の宮原助頭、若松頭から案内がありました。担ぎ手や賄い方の一般参加者も募集しています。

中締めの挨拶は福留直前会長。末広がりの5本締めで会場を笑顔にし、終始和やかなムードのまま閉会となりました。